みなさん、フロント3枚の変速タイプがあるのはご存じですか?
前回シフトアップ、シフトダウン時の最適なギアの選び方の記事を書きました。
その中で、Shimano Soraを例にとったところ18段変速は、実質13段変速であったことがわかりました。
【今のギア比は何】を考えると最適なギアを選ぶので変速がスムーズになる
前回の例はフロント2速×リア9速の18段変速でした。
実はShimano Soraにはフロント3速というものもあります。
これは、フロント3速×リア9速=27段変速とものすごい変速数になるわけです。
さぞや、変速数が増えてすばらしいものかと思って調べていったところ18段変速と比較するとたった1速しか増えてない。
ということがわかったので、今日はこれを書いてみたいです。
- 27段変速は18段変速より実質1速増えるだけ
- フロント3段と2段を比較すると2段の方が良い
- 部品交換で18段変速でより軽いギアも持てる(自己責任の部分あり)
フロント2速×リア9速の18変速の実力は13速
18段変速のギア比を並べてみると13変速になります。
この時のフロント、リアのT数は次の通りです。
フロント2速のT数
T数とは、ギアのトゲトゲの数のことです。SORAグレードのT数は大きい歯車(アウター)の方は50個、小さいギアの方は34個となっています。
フロントギア | T数 |
---|---|
アウター | 50 |
インナー | 36 |
フロント2速のギアは実際は以下のようになってます。
引用:
https://bike.shimano.com/ja-JP/product/component/sora-r3000/FC-R3000.html
リア9速のT数
リアギア | T数 |
---|---|
1速(ロー) | 27 |
2速 | 24 |
3速 | 21 |
4速 | 19 |
5速 | 17 |
6速 | 15 |
7速 | 14 |
8速 | 13 |
9速(トップ) | 12 |
2✕9速のギア比
こちらは、2速✕9速の組み合わせをギア比が低い順に並べたものです。
リアギア | T数 | ギア比 | 落差 |
---|---|---|---|
インナー1速(ロー) | 27 | 1.26 | |
インナー2速 | 24 | 1.42 | 0.16 |
インナー3速 | 21 | 1.62 | 0.20 |
インナー4速 | 19 | 1.79 | 0.17 |
インナー5速 | 17 | 2.00 | 0.21 |
インナー6速 | 15 | 2.27 | 0.27 |
インナー7速 | 14 | 2.43 | 0.16 |
アウター4速 | 19 | 2.63 | 0.20 |
アウター5速 | 17 | 2.94 | 0.31 |
アウター6速 | 15 | 3.33 | 0.39 |
アウター7速 | 14 | 3.57 | 0.24 |
アウター8速 | 13 | 3.85 | 0.27 |
アウター9速(トップ) | 12 | 4.17 | 0.32 |
※ギア比とはペダル1回転に何回タイヤが回るかのこと。
18段変速ですが、事実上は13速になります。この表に出てないのは次の5速です。
インナートップとアウターローはたすき掛けで非推奨ですが、それ以外は他の変速と組み合わせと被っています。
- インナー8速
- インナー9速(トップ)
- アウター1速(ロー)
- アウター2速
- アウター3速
フロント3速のギア比を一覧表で並べて比較
フロント3速のT数は次のようになってます。
フロントギア | T数 |
---|---|
アウター | 50 |
ミドル | 39 |
インナー | 30 |
へぇ~なんか期待できそう
インナー30Tなら坂道登り易そうだものね
引用:
https://bike.shimano.com/ja-JP/product/component/sora-r3000/FC-R3030-CG.html
フロントに歯車が3つ付いてるのは以下の形状となっています。
27変速の中身は実質14変速。18変速より1速増えただけ
アウター、ミドル、インナーのギア比を計算しました。
アウター(50T)
リアギア | T数数 | ギア比 |
---|---|---|
アウター1速(ロー) | 27 | 1.85 |
アウター2速 | 24 | 2.08 |
アウター3速 | 21 | 2.38 |
アウター4速 | 19 | 2.63 |
アウター5速 | 17 | 2.94 |
アウター6速 | 15 | 3.33 |
アウター7速 | 14 | 3.57 |
アウター8速 | 13 | 3.85 |
アウター9速(トップ) | 12 | 4.17 |
ミドル(39T)
リアギア | T数 | ギア比 |
---|---|---|
ミドル1速(ロー) | 27 | 1.44 |
ミドル2速 | 24 | 1.63 |
ミドル3速 | 21 | 1.86 |
ミドル4速 | 19 | 2.05 |
ミドル5速 | 17 | 2.29 |
ミドル6速 | 15 | 2.60 |
ミドル7速 | 14 | 2.79 |
ミドル8速 | 13 | 3.00 |
ミドル9速(トップ) | 12 | 3.25 |
インナー(30T)
リアギア | T数 | ギア比 |
---|---|---|
インナー1速(ロー) | 27 | 1.11 |
インナー2速 | 24 | 1.25 |
インナー3速 | 21 | 1.43 |
インナー4速 | 19 | 1.58 |
インナー5速 | 17 | 1.76 |
インナー6速 | 15 | 2.00 |
インナー7速 | 14 | 2.14 |
インナー8速 | 13 | 2.31 |
インナー9速(トップ) | 12 | 2.50 |
ギア比順で並べてみた結果
リアギア | T数 | ギア比 | たすき掛け |
---|---|---|---|
インナー1速(ロー) | 27 | 1.11 | |
インナー2速 | 24 | 1.25 | |
インナー3速 | 21 | 1.43 | |
ミドル1速(ロー) | 27 | 1.44 | 大 |
インナー4速 | 19 | 1.58 | |
ミドル2速 | 24 | 1.63 | 中 |
インナー5速 | 17 | 1.76 | |
アウター1速(ロー) | 27 | 1.85 | 超大 |
ミドル3速 | 21 | 1.86 | |
インナー6速 | 15 | 2.00 | |
ミドル4速 | 19 | 2.05 | |
アウター2速 | 24 | 2.08 | 大 |
インナー7速 | 14 | 2.14 | 中 |
ミドル5速 | 17 | 2.29 | |
インナー8速 | 13 | 2.31 | 大 |
アウター3速 | 21 | 2.38 | 中 |
インナー9速(トップ) | 12 | 2.50 | 超大 |
ミドル6速 | 15 | 2.60 | |
アウター4速 | 19 | 2.63 | |
ミドル7速 | 14 | 2.79 | |
アウター5速 | 17 | 2.94 | |
ミドル8速 | 13 | 3.00 | 中 |
ミドル9速(トップ) | 12 | 3.25 | 大 |
アウター6速 | 15 | 3.33 | |
アウター7速 | 14 | 3.57 | |
アウター8速 | 13 | 3.85 | |
アウター9速(トップ) | 12 | 4.17 |
フロントが2枚から3枚になることでフロントの幅のたすき掛けがきつくなるので以下の記載にしました。
- 赤 ・・・ たすき掛け影響 超大
- 橙 ・・・ たすき掛け影響 大
- 黄 ・・・ たすき掛け影響 中
最適な変速順は14速
変速順を出すにあたり、
- たすき掛けの影響は最小化。
- ギア比落差は平準化。
- シフトチェンジは流れるように。
をルールでだしてみたところ14速になりました。
リアギア | T数 | ギア比 | 落差 |
---|---|---|---|
インナー1速(ロー) | 27 | 1.11 | |
インナー2速 | 24 | 1.25 | 0.14 |
インナー3速 | 21 | 1.43 | 0.18 |
インナー4速 | 19 | 1.58 | 0.15 |
インナー5速 | 17 | 1.76 | 0.19 |
ミドル4速 | 19 | 2.05 | 0.29 |
ミドル5速 | 17 | 2.29 | 0.24 |
ミドル6速 | 15 | 2.60 | 0.31 |
ミドル7速 | 14 | 2.79 | 0.19 |
ミドル8速 | 13 | 3.00 | 0.21 |
アウター6速 | 15 | 3.33 | 0.33 |
アウター7速 | 14 | 3.57 | 0.24 |
アウター8速 | 13 | 3.85 | 0.27 |
アウター9速(トップ) | 12 | 4.17 | 0.32 |
27段変速の良い点、悪い点について
結局のところ、
- 2×9=18変速 ・・・ 実質 13変速(ギア比1.26~4.17)
- 3×9=27変速 ・・・ 実質 14変速(ギア比1.11~4.17)
となりました。
結局、軽いギヤが1速しか増えてない!!!!
という結果となります。
良い点1:更に軽いギアが持てて登りに軽い。
ギア比 1.11の変速が持てて登りが軽くなります。
悪い点1:変速が複雑になる。
フロントが3枚になることで、3回もフロントとリアの大きなシフトチェンジ必要になります。
変速動作がフロント2枚の時よりも複雑になります。
悪い点2:自転車が重くなる。
フロントが3枚になるということは、1枚分重くなります。
数百グラムですが、長時間の走行となると影響は多少なりとでるでしょう。
悪い点3:たすき掛けの時、チェーンの痛みが激しい。
フロントが2枚から3枚になることで、たすき掛け状態になった時の距離が遠くなります。
よってチェーンのねじれもきつくなります。
<フロント2枚の時たすき掛け>
<フロント3枚の時のたすき掛け>
距離が遠くなるのでねじれる負荷は、フロント2枚の時よりきつくなります。
走行ロスや、チェーンの痛みも激しそうですね。
総合的に見ると2×9の18変速が効率が良い
1段軽いギアは、坂道を登るときに魅力的ですが、車重が悪くなる等デメリットの方が多くなるので正直フロント2枚の18段変速の方が良いと考えます。
軽いギアが増えても、ギア比1.11。1.26とあんまりか変わらないしね。
【自己責任】フロントギアの改造により18段変速でも27段変速と同等性能を出せる
フロントを次のようにしたらどうでしょうか。
- インナー—30T
- アウター—50T
エクセルシート上は、ギア比1.11をカバーした実質14段変速ができあがります。
しかし、これは自己責任でお願いします。
シマノのフロントギア製品仕様上、変速落差の限界は16Tと決まってます。
20Tも落差のある変速は性能限界を超えており、うまくチェーンが切り替わらないという可能性もあります。
とは言っても、性能の限界を試すユーザーもいます。
まとめ:フロントギアは3枚よりも2枚が良い
当初は、フロント3枚の27変速は、さぞや豊かな変速パターンがあって楽に走れると思いました。
しかし、ふたを開けてみたら、まさか実質の変速数は18変速とほぼ同じだったのは驚きでした。
フロント3枚では、軽いギアが手に入りますが、デメリットも多く選択するのは微妙でしたね。
フロントの変速、2つが多いですが、その内実は4つ
フロントディレイラーは2段に見えて4段変速|トリム調整でコンポ性能MAX。そして快適ライド
いしやんさん、こんばんは😃🌃
2日、3日連続で訪問出来なくてすみません😢⤵⤵
いしやんさんは、普段ロードワークしてる時ギア比はどれくらいで走行してます?3,33位かな?
僕は最初は4万のロードバイク前2速リア7速で一番重たい3.57で見晴らしのいい車はほとんど走らない堤防沿いをもがき捲っていました。
そうしてるうちにもっと重たいギアを使いたいなぁと思って色々ロードバイクを見てたのですが気に入ったギア比が無くてこうなったら競輪選手が使うようなシングルギアで取り替えも簡単なのでオーダーメイドで身長とか体重を考慮した車体を作ってもらいました。
確か20万位だったかと✨車体の軽い事4万のロードバイクが13kgだったのがわずか8,3kg😊
ブレーキ、ライト、スピードメーター、軽量スタンド込みで8,6kgです。
勿論フリーギアですよ😃固定ギアはとても危ないので。
最大で4.33までギア比を上げた事があります。正直重たいくてもがき捲っても速度上がらず4.08に落としてロードワークしてました。
いしやんさんは3本ローラーがあるのでローラーになれて3.57でもがき続けてたら直ぐに慣れますよ😃
僕は昨日3.79から3.86に変更しました。本当は3.92
にしたかったのですが51Tの前歯がなかなかなくリアは12,13,14Tを持っています。前歯は50,52.53.54.55Tを持っています。
って長々と喋ってしまいすみません😢⤵⤵
ブッちゃんさん。
コメントいただきありがとうございます。
たくさん、書いていただきありがとうございます!!
私の場合は、インナーロー~アウター4速まで使ってます。
なので、ギア比1.26-2.63となります。
最大でフロント50T、リア19Tですね。
もちろん、平たん追い風ならリア14Tぐらいまで一瞬上げたことあります。
でも、12,13Tはほとんど使ったことないです。
まだロードバイクをはじめて半年。
運動神経もあまりよくなく、脚力もないので、軽いギアをグルグル派です。
そう考えると、ブッちゃんさん相当重いギアですね~。脚力が相当ありそうですね。
自分だと、すぐ足にきて走れなくなりそう~。