ロードバイクで走っている途中にチェーンが切れたらどうしますか?
チェーン切れはロードバイク中に発生しえるトラブルの一つです。タイヤのパンクほどは頻発しないものの、チェーン切れが起こると全く走れなくなるところが厄介です。
パンクの場合、短距離ならだましだまし走れます。チェーン切れの場合、走れなくなるのでどうしようもなくなります。
今日の記事を読むと、対応方法を学べてチェーン切れも怖くなくなるでしょう。
- チェーン切れが起きる原因を理解し、事前に防ぐことができる。
- チェーンカッターの使用法がわかり、急なチエーン切れの応急処置の対応をし、走行を継続できるようになる
- 変速機が壊れた時も、応用技で対応できる
変速機周りのトラブルに不安を覚えている方に参考になる記事なので、是非最後まで読んでいただけるとうれしいです。
チェーンが切れる原因と対処法
チェーンは金属です。強度はかなりのもので、手で引っ張った所で切れるものではありません。切れる時、それは「劣化」と「強い力」の両方が合わさった時に発生します。
見方を変えると、「劣化」と「強い力」の条件が揃わなければそう簡単に切れないので、しっかりと予防もできます。
チェーンが劣化したまま走行しない
自転車に乗っていると、次第にチェーンは劣化していきます。チェーンは金属の輪(リンク)同士でつながっています。最初はきれいな状態で、注油されておりスムーズに動くようになっています。
しかし、走っていくうちにオイルが切れたり、リンクの中にゴミが入ったりします。注油が切れた状態・ゴミが入った状態で回すと内部が削れていきます。
内部が削れていくとリンク間がゆるくなっていきます。こうなるとチェーンの全長が少し伸びます。これをチェーンが伸びた状態といいます。
チェーンが伸びた状態はよく有りません。伸びてしまったらできるだけ早く交換をしましょう。
チェーンの伸びはチェーンチェッカーで確認できる
チェーンの伸びはチェーンチェッカーで確認できます。以下の左図例のようにチェーンチェッカーがスポンと入ってしまうと伸びていることになります。
右図例のようにチェッカーが浮いている常態か確認しましょう。
写真のチェーンチェッカーは以下のセットのものです。
チェーンフックと一体となっているので、
チェーン交換のときにも使えて便利です。
以下のチェーンチェッカーは千円ちょっとで単品購入でき、
6~12速までのすべての変速数でチェックできるので便利です。
強い力のかかった状態でのギアチェンジはやめよう
チェーンに強い力が加わった状態でのギアチェンジはしないようにしましょう。強い力がかかると、チェーンに予期せぬ力が加わり、さすがの堅牢なチェーンも切れてしまうことがあるからです。
勾配のキツイ登り坂の急なギアチェンジは避ける
特に無理な力が加わりやすい坂というのは、急な登り坂です。例えばアウタートップで登り坂を登ってスピードがほぼ無くなった状態でギアチェンジをすると、「ガコン!」と鈍い音がします。
変速時に鈍い音が鳴るときは、チェーンに無理な力が加わっている証拠なので、無理な変速にならないように気をつけましょう。
坂に差しかかったら、なるべく早い段階で軽いギアに変速がコツです。チェーンに優しくなります。
初心者のうちは、早めにチェーン交換をしよう
特に初心者のうちは変速になれて無いため、チェーン劣化が早く訪れます。
チェーンチェッカーでこまめにチェックし、チェーン劣化を察知したら早めにチェーン交換をしましょう。
ちなみに、私のチェーン交換までに至る期間です。変速に慣れることで、自転車への負荷が減って伸びるまでの間隔が長くなっていることがわかります。
- 1回目・・・6ヶ月
- 2回目・・・1年
- 3回目・・・現在(約1年経過。今のところ交換するほどの伸びはなし)
携帯用チェーンカッターを持参してライドに出発
いくら予防をしても、チェーン切れの可能性をゼロにすることはできません。ライドに出かけるときには携帯用チェーンカッターを持っていくようにしましょう。
皆さんは携帯用のチェーンカッターを持って行ってますか?
チェーンや変速機のトラブルに対応するにはチェーンカッターを1つ持って行くと応急処置ができるようになります。
例えば次のチェーンカッターです。わずか65グラムと軽量。これくらい小さいと持ち運びに苦になりません。
チェーンカッターは、チェーンを切ったり、つなげたりする工具です。
チェーンを切ったりつなげたりする場面とは 、次の場面です。
- チェーンのクリーニング
- チェーンの交換
普段、チェーンは油を挿すぐらいしかしないですよね。
ママチャリなどのシティサイクルに乗られている方は、街乗りだと思いますのでチェーンが切れるという場面に遭遇することはあまりないと思います。仮にチェーンが切れてもお近くのサイクルショップで修理が多いと思います。
しかしロードバイクの場合は、初心者でも数10キロ、時には100キロを超えるライドとなります。道中で切れると大変なのでチェーンの手入れが重要になってきます。
なので、メンテナンスの一環として、チェーン交換はたびたび行います。サイクルショップでされる方もいますが、自分で行う方も多いです。チェーン交換自分で行うにはチェーンカッターが必要になります。
チェーンカッターでチェーン切れとディレイラートラブルの応急処置に対応
さて、チェーンカッターはメンテンナンスで使うことをお話してきました。他にも使う場面があります。それは、道中のトラブル応急処置のためにチェーンカッターを使います。
Case1.チェーン切れに対する応急処置
チェーンの寿命は5000キロ程と言われています。チェーンが劣化していくとだんだんと伸びていきます。伸びていくとギアが入りづらくなり、「チェーン落ち」といってギアからチェーンが落ちて外れてしまうことが増えてきます。
次の記事はチェーンが外れてしまう参考事例です。
合わせて読みたい!
そして、最悪のケースはチェーンが切れます。以下の図はチェーンが切れてしまった時の状態を図示してます。
チェーンが切れてしまった時の応急処置は、次の手順で行います。
- チェーンの切れたて壊れてしまった部分を切り離す
- チェーンの正常部分のみ同士でつなぎ合わせる
すると、図で表すと以下のような状態です。
この例だと、チェーンが1コマか2コマ(コマ=リンクとも言います。)程度短くなります。
チェーンが短くなってしまうので、アウターローのように一番大きな歯車同士のギアは入らなくなる可能性があります。
しかし、アウターローは、普段は使わない組み合わない組み合わせです。
残りのサイクリングを支障なく続けることができるでしょう。
しかし、チェーン自体はもう寿命です。サイクリングが終わったら新品に交換しましょう。
Case2.変速機の故障はチェーンのシングル化で応急処置
前後の変速機も消耗部品です。急に変速できなくなることが有りえます。
変速できないだけなら、ペダルは回るので自走できます。
最悪は、変速機自体が脱落してしまうトラブルです。
以下の図で、赤い部分が壊れて無くなったと考えてください。
無くなってしまうとチェーンは、だるんだるんになってペダルを回せません。
こんな時は、チェーンを短くしてギアとギアを直結する作業を行います。
これをシングル化といいます。
こんなイメージです。
もし、独りぼっちで、人もほとんど通らない山奥で、リアディレイラー故障になったと想像をしてみましょう。
担いで持って行ったり、救助を待つことはあまり考えたくないですよね。
変速はできなくても、自走して、一番近くの修理店まで走って行ける方が断然よいですよね。
リアディレイラー故障で応急処置をとった場合、リアディレイラーとチェーンは完全に普通の仕様はできない状態になります。後でしっかり修理が必要です。
救助を呼ぶことも考えると自転車のロードサービス加入がおすすめです
チェーンカッターとピンの寸止めで応急処置がデキる人に
チェーンをカットしてつなぐ応急処置ができるようになるには、次のことが必要です。
- チェーンカッター操作
- チェーンピンの寸止め
チェーンカッターを使って、チェーンとチェーンの間をつないでいるピンを抜いたり入れたりしてする操作をマスターすることが大切です。
通常、チェーンとチェーンをつなぐには、コネクティングピンという特別なピンを使います。ただし1個数百円と高価なので、チェーンに最初からついているピン再利用ができた方が経済的です。
再利用をする技術がチェーンピンピンの寸止めです。
おすすめのチェーンカッターとそれを使ったチェーンピンの寸止め方法についてそれぞれ解説していきます。
おすすめチェーンカッター(携帯用と自宅用)
【携帯用】100gグラム以下が持ち運びに便利
携帯用のチェーンカッターは、なるべく軽くて、信頼性のある方が邪魔にならなくてよいです。先程も紹介したこちらのチェーンカッターは評価も高くおすすめです。
【自宅用】チェーン交換用は大きめが使いやすい
大きめチェーンカッターはチェーン交換のメンテナンスにおすすめです。造りもしっかりしており、チェーンカットの練習も大きなチェーンカッターの方がやりやすいです。
大きなチェーンカッターを使いこなせていれば、小さなチェーンカッターも要領は同じなのですぐに使えるようになります。
9速から12までチェーンをカットできる優れたチェーンカッター
11速であれば、安定のシマノ純正がおすすめ
評価が高くおすすめです。
チェンカッターの寸止め練習方法
寸止めとは、チェーンピンを抜ききらずにチェーンカットを行い、再びつなぎ合わせることを指します。この練習を行うにはチェーンを一式用意する必要があります。
既にチェーン交換をしたことがあるのであれば、古いチェーンは捨てずに練習用に取っておきましょう。
では、寸止めの練習方法をご紹介します
1.ピンをチェーンカッターで押し込みプレート1枚に残す(寸止め)
決して抜き切ってはいけませんよ。
こんな感じで、プレート1枚残った状態にします。
2.寸止め作業を2か所に行い、チェーンを切る
3.分離したチェーンを再度つなぎ合わせる
チェーンカットは難しそうに見えますが、コツさえつかめが意外と簡単です。
チェーンカットの詳しい実践は以下の記事で紹介しています。
動画としてわかりやすいチェーンピンの寸止めは、こちらがおすすめです。
まとめ:チェーンカットをマスタして安心のライドを
今日のまとめです。
- チェーンカッターを使うとチェーンを切って再接合ができる
- 変速機トラブルにもチェーンカットの応用で対応できる
- 安心してロードバイクを楽しむことができる
さて、チェーンカットが上手くできるようになるまでにいろいろありました。こちらは、チェーンカットで大失敗したときの記事です。
この記事がチェーン対処に役立っていただけるとうれしいです。にほんブログ村に参加しています。