後輪の変速装置を守る「ディレイラーガード」
付けてますか?
次のようなケースをイメージしてみてください。
- コンビニ休憩でロードバイクを壁に立てかける。
- 風で転ぶ
- 後輪の変速装置が壊れて走れない~(´;ω;`)
後輪の変速装置のことを自転車乗りはリアディレイラーと表現します。リアディレイラーは変速のかなめです!
リアディレイラーが壊れると走行不可能に直結します。
そこで登場するのがデイレイラ―ガード。転倒時にリアディレイラー故障からしっかりと守ってくれます。
特にロングライド途中でディレイラー故障になったら・・・。
「もう走れない。どうやって帰ればよいのでしょうか」
想像したくない故障ですよね。
故障修理にお財布も痛いですが、ツーリングができなくなり途方にくれるのが一番こわいです。
当記事を読むと、人気のディレイラーガードの効果・外観・取り付け方がわかりやすく理解でき、選ぶことができます。
ディレイラーガードがあることで今よりも安心してサイクリングを楽しむことができるようになります。
最後まで読んでいただけると嬉しいです。
全て2000円以内だよ!
ディレイラーガードはリアディレイラーとディレイラーハンガーを守る重要アイテム
ディレイラーガードとは、リアディレイラーとディレイラーハンガーを守る鉄の防具です。
(写真は、うちの子ども自転車についているもの)
別名ディレイラープロテクターとも言われます。
普段は、ひっそりと付いているだけですが、ロードバイクが転倒したりする時、強力にリアディレイラーを守ります。
ダサくな〰い?
そんなことはいよ。
お洒落でスタイリッシュなものもあるからご安心を!
変速不良の多くはディレイラーハンガーの折れ・曲がり
転倒した場合、ディレイラーが壊れるよりも、ディレイラーハンガーが折れたり、曲がったりすることで走行不能になる。これが故障のトップです。
転んだりすると、最初に衝撃が当たるのは、リアディレイラー本体。その衝撃を和らげるため、ディレイラーハンガーはあえて曲がりやすくなってます。
ディレイラーハンガーはフレームとリアディレイラーをつなぐ命パーツ
ディレイラーハンガーは上記の黄色枠の部品です。
自転車で転ぶと、ディレイラーはホール側に押し込まれ、曲がり、時には折れます。
この状態になると、正しく変速できず走行できなくなることも。
ディレイラーハンガーを交換するか、手やペンチなどで曲げを伸ばす必要があります。
新しく自転車を買った時は、ディレイラーハンガーを2、3個買っておこう!
ディレイラーハンガーは、フレームによって形が決まっています。フレームはどんどん新しいものが開発され、現行品は一定数作ると生産が止まる傾向にあります。
よって、ディレイラーハンガーも品薄になるので、自転車を買ったら、自転車の購入元に問い合わせて、予備のディレイラーハンガーを購入することをオススメします。
クロモリのディレイラーハンガーはフレームと一体
上図はクロモリフレーム(鉄フレーム)のディレイラーハンガー部分です。
クロモリの場合、ディレイラーハンガーはフレームと一体になっています。
クロモリの場合、フレーム自体にしなやかさがある為、仮に曲がっても曲げ伸ばしが効きます。
アルミ・カーボン車はディレイラーガードはフレームとは別れています。
いづれにせよ、ディレイラーハンガーやディレイラーが不調になると走行不能となります
安価な自転車に標準装備のディレイラーガード
さて、ここからはディレイラーやディレイラーハンガーを守るディレイラーガードについて解説していきます。
ディレイラーガードは子供自転車や軽快車、ママチャリなど町中で見かける一般車には標準で付いている傾向があります。一方、ロードバイクのようなある程度高価なロードバイクにはディレイラーガードが付いていません。
これは、いったいどういうことでしょうか?
ディレイラーガードは性能を落とし、見た目を悪くするのか?
ロードバイクは元々、なるべく走行ロスを軽減し、速く快適に走る為の自転車です。
ディレイラーガードが付いていると、風の抵抗はアップし重量も上がります。
つまり、ディレイラーガードは、ロードバイクにとってはロスを生み出す器具ゆえ、標準装備でない可能性があります。
ロードバイクを買う方々は、自分たちの働いたお金や、お小遣いをためて買う方が多いです。自ずと扱いには神経を使うのでついていなくても問題なしとしているのかもしれません。
子供自転車はよく倒れる前提でディレイラーガード標準装備
一方、子ども用自転車は、自転車に不慣れな子どもが乗ります。
扱いや、保管環境も良くないことが想像されます。
例えば、自転車の置き場所は、いろんな自転車と混ざって置かれることが多いでしょう。
ドミノ倒しのように倒れることも多々あります。
ディレイラーガードは、ダメージを受けることを前提として付いているのでしょう。
ディレイラーの修理費は高級な自転車ほど高い!
少し比較してみましょう。以下のうち壊れた時はどちらが高く付くと思いますか?
- 子ども用自転車についているリアディレイラー(Shimanoターニー)
- 最高級ロードバイクについているリアディレイラー(Shimanoデュラエース)
修理コストは、トヨタカローラとレクサスの修理代どちらが高い?を問いてるのと同じくらい違います。
圧倒的に、デュラエースが壊れた時程、修理費が高いです。リアディレイラーが壊れると5000円以上するとも言われています。
参考にリアディレイラーの単価も比べて見ましょう。
こちらがshimanoターニーです。値段は3000円以下です。意外と安いでしょう。
こちらは、最高峰のshimano デュラエースです。なんと価格は2万円以上。ターニーの7倍ぐらいします。壊れたときの出費は半端ないです!
壊れて困るのは、子供自転車よりロードバイク
ロードバイクでロングライド100キロ、200キロなんて普通に走ります。
一方、子ども用自転車は、走ってもせいぜい学校や近所の友達の家ぐらいまで。
このように考えると、リアディレイラーが壊れて困るのは、ロードバイクの方ではないでしょうか。
え~、行きに100キロ走って、デイレイラー壊れちゃったら、帰りの100キロどうすんのよ!
こんな事態はあまり想像したくないですよね。次の章では安くて機能的でおしゃれなディレイラーガード4つをご紹介します。
おすすめのディレイラーガード4つを厳選(全て2000円以内)
ディレイラーガードを4つ厳選しました。
全て2000円以内です。
この4つは、amazonで高評価の中から選びだしました。
呼び方は商品名によって異なります。ディレイラーガードと言ったり、ディレイラープロテクターと言ったりとさまざまです。
1.【KCNC 自転車用 軽量 アクセサリーホルダー】
ロードバイクに乗られている方への一押しアイテムです。
アマゾンサイトでも一番の高評価であり、迷ったらKCNC自転車用アクセサリーホルダーで良いと思ってます。元々はカメラやライトを付けるための器具ですが、付ける場所が少ないロードバイクなどのスポーツバイクに付けられることで注目されました。
【注意点】:クイックリリースレバーに対応しているか確認
両輪取り外しができるクイックリリースレバー対応のロードバイクや一部のクロスバイクが対象です。(※スルーアクスル版は別にあります!)
付けようとしている自転車がクイックリリースに対応しているか確認をしましょう。
子供自転車には装着できません。
【朗報!】:ディスクブレーキ車対応のスルーアクスル版も登場
≫ KCNCのライトホルダー(スルーアクスル版)をワイズロードオンラインで見る
クイックリリースレバータイプより若干高いですが、スルーアクスル方式に対応したも提供されました。スルーアクスルはブレーキがディスクの自転車が対象です。これでどんな、ロードバイクにもKCNCアクセスホルダーを取り付け可能です。
ただし、スルーアクスル版は次の点を確認しておきましょう。
- 6mmの六角穴を持つスルーアクスルであること
- 本体がクイックリリース版に比べ1cm程長い
事前に、ご自身のスルーアクスルのサイズを確認することと、少し長いので取り付けた先にはライト等のガジェットを付けると収まりが良くなりそうです。
【メカニズム】:車体転倒時、突起物が支えとなる
シャフト部分にリアディレイラーよりも突起物(棒)を付けます。
この棒により、車体が転倒した時、先に地面に当たりリアディレイラーを守ります。
メリットは次の5点です。
- 25gと最軽量:重くならない
- シンプルデザイン:見た目を損なわない
- シンプルデザイン:風の抵抗も少ない
- 棒部分にライトやカメラなども装着可能:楽しみが広がる
- 転倒してもディレイラーが地面につかない:防御力アップ
転倒時にディレイラーを守ります
一方、デメリットは次の2点です。
- 棒の形状:防御範囲がやや狭い
- 棒の形状:ディスプレイスタンドが使えない
- 棒の形状:後輪を外すとき、チェーンがすこし外し辛い
タイヤを外すときに少し邪魔
【こんな方に最適】:見た目も損なわずリアディレイラーを最低限守りたい方
形状が小さく目立ちません。さりげなくリアディレイラーを守ることができます。
「俺は、自転車を置くときは、倒れないようにしっかり固定しているから大丈夫!」
という方には、不安解消に良い一品だと思います。
【取り付け方】<動画説明あり>
取付方は、Youtubeで動画が配信されておりました。
こちらの動画を見ると一通りどんな商品か概要を掴めると思います。
リアディレイラーを守れ、さまざまな付属品も付けることができ魅力的なアイテムですね。
★【KCNC】ライトアダプターのご紹介
【予算のある方向け】大きな羽付きのディレイラーガード
本記事では、2000円以内をコンセプトにしているので積極的には紹介してませんでしたが、最近急上昇しているのがこちらです。約2900円と少し高いですが、防御力は更に高めで利用者も多いです。
ケーシーエヌシー(KCNC)自転車用ディレイラーガード
大きな羽が特徴のディレイラーガードです。ただし、輪行などタイヤを外して自転車を運ぶことが多い方は、外す時に手間がかかります。そこは少し気に留めておきましょう。
ゴリックス(GORIX)自転車ディレイラーガード
ケーシーエヌシーと人気を2分するディレイラーガードです。硬度がありガード能力は十分です。リアライトのホルダーとしても使えます。
オイルスリックカラーも人気
≫ ゴリックスのディレイラーガード(オイルスリック)をワイズロードオンラインで見る
金属に油が付着したかのようなカラーリングが密かな人気です。ペダルやサドルなどオイルスリックカラーでまとめてもクールです。
2.【グランジ R2ディレイラーガード】
【注意点】:リアディレイラーに接続穴が付いているか確認
シャフトとリアディレイラーの2か所をネジ止めして取り付けるタイプです。
ほとんどのロードバイク、クロスバイクに取り付けができるディレイラーガードです。
Claris<クラリス>以上のリアディレイラーであれば問題なく取り付けられそうです。
注意は、安価なロードバイクや子ども用自転車です。
最安価ディレイラー(Shimano Tourney<ターニー>)が使われている場合、構造上取り付けられないことがあります。
安価なターニーはフレーム直付けに穴がなく取付不可
リアディレイラーに接続穴があるかどうか確認をしましょう。
【メカニズム】:車体転倒時、突起物が支えとなる
KCNCと同様に、リアディレイラーよりも飛び出た突起物(棒)を付けます。
この棒により、車体が転倒した時、先に地面に当たりリアディレイラーを守ります。
メリットは次の3点です。
- 35gと軽い
- 見た目を損なわない
- 風の抵抗が最小減
- 2点で支えるのでシフト性が向上し、ディレイラーハンガーの強度も増す
一方、デメリットは次の2点です。
- 突起物(棒)で支えるので防御範囲が狭い
- シャフトとリアディレイラーを固定するのでホイールのクイックリリースができない
【こんな方に最適】:見た目を損なわずリアディレイラーを守りたい方
形状が小さく目立ちません。
さりげなくリアディレイラーを守ることができます。
KCNCと同様に、自転車の停車に気を使われている方には良い一品化と思います。
クイックリリースができないので、ホイールの取り外しは面倒です。
輪行のような自転車を分解したり組み立てたりすることが多い方には不向きかもしれません。
ですが、ディレイラーハンガーの折れ、曲げには強くなるので捨てがたい魅力です。
【取り付け方】<動画説明あり>
どうやら取説は英語のようです。
分かりやすい動画を見つけましたので、こちらからどうぞ。
3.【Praxia ディレイラープロテクター】
【注意点】:フレームに接続用の穴が2つ付いていることを確認
フレームに2か所ネジ止めして取り付けます。
2つの穴があるかどうか購入前に確認しましょう。
【メカニズム】:ガードフレームでディレイラー付近を囲ってガッチリ守る
ガードフレームがリアディレイラーを覆います。
車体転倒時は、このガードフレームでディレイラーをがっちり守ってくれます。
メリットは次の2点です。
- フレームの穴に取り付けをするため、後輪のクイックリリースを妨げない
- R2ディレイラーガード(棒タイプ)よりも防御範囲が広い
一方、デメリットは次の3点です。
- ガードが大きいので、やや目立ちます
- 重くなります(92g)
- 強い衝撃の場合は、ガード自体が曲がってしまう(ガード修理方法は後述)
【こんな方に最適】:ガッチリロードバイクを守りたい方
見た目は若干落ちますが、しっかりロードバイクを守りたい方には最適です。
自転車を普段使いしており、駐輪場が屋外だったりで転倒する可能性が高い人には有効なガードでしょう。
また、ロングライドする方にも有効なアイテムでしょう。
休憩に立ち寄ったり、自転車をばらして輪行したりも多い中でホイールをクイックリリースできるのは大きなアドバンテージです。
【取り付け方】
動画はありませんでしたが、こちらでしっかり書かれていました。
≫ Praxia ディレイラープロテクターの取り付け方を見る
4.【リアチェーン ディレイラープロテクター】
【注意点】:どの自転車にも付くが、高級車には付けない方が良い
シャフトに取り付けるので、子ども自転車から高級ロードバイクまで幅広く付きます。
但し、鉄板部分が広くフレームに当たります。
脱着を繰り返したりするとフレーム本体側が傷が付いたり、塗装が剥がれ安くなります。
高級自転車には付けない方が良いでしょう。
子ども自転車や、ちょい乗りのクロスバイクなどに最適ですね。
【メカニズム】:ガードフレームでディレイラー付近を囲ってガッチリ守る
Praxiaのディレイラープロテクター同様、ガードフレームがリアディレイラーを覆います。
車体転倒時は、ディレイラーをがっちり守ってくれます。
メリットは次の2点です
- 1枚の鉄板の上にガードが付いているので、Praxiaよりも、防御力が高い
- 防錆性、耐久性、耐衝撃性が高い
一方、デメリットは次の3点です
- ホイールを外す時、ガードも外さないといけないので手間がかかる
- 重くなる(72g)
- 強い衝撃の場合は、ガード自体が曲がる(ガード修理方法は後述)
【こんな方に最適】:ガッチリ自転車を守りたい方
Plaxia同様に、見た目は若干落ちますが、しっかり自転車を守ります。
自転車を普段使いしている。自転車の密集しているところに駐輪する。といった転倒する可能性が常にある方には有効なガードでしょう。
【取り付け方】
動画はありませんでしたが、こちらでしっかり書かれていました。
≫ リアチェーン ディレイラープロテクターの取り付け方を見る
ディレイラーガード自体が曲がったら
先ほど、4つのディレイラーガード、プロテクターをご紹介しました。
- KCNC 自転車用 軽量 アクセサリーホルダー ライトホルダー ハブパーツ ライトアダプター
- グランジ R2ディレイラーガード
- Praxia ディレイラープロテクター
- リアチェーン ディレイラープロテクター 防錆性&耐久性&耐衝撃
3番目、4番目のディレイラーガード(プロテクター)は、あまりにも強い衝撃を受けるとガードの役割をする鉄フレームが曲がってしまうことがあります。
曲がって変形してしまったディレイラーガードの修理方法
<変形してしまったディレイラーガード(赤い点は本来の角度)>
ディレイラーガードが変形しても、リアディレイラーは問題ありません。
それよりもディレイラーガードが邪魔になりギアがトップに入らなくなります。
「お父さん、重たいギアが入らなくなったよ~」
と泣きつかれることになるのです。
修理は、サイクルショップに持って行けば1000円~2000円でやってくれるでしょう。
でも、モンキーレンチが一本あると次のように自分でも修理できます。
次のようにモンキーレンチで掴み、矢印のように引っ張り上げる。
これだけで簡単に曲がりを修理することができます。
修理されたディレイラーガード
ディレイラーガードを修理するためにモンキーレンチを準備
おすすめは、トップ(TOP) ワイドモンキレンチ 薄型 軽量 エコワイド HY-36です。
他のモンキーレンチを探してみても、一番の高評価のようです。
オススメの理由は次の5点
- 全長250mmあり、ディレイラーガードを曲げるためテコの長さとしては十分
- 重さも270gと扱いやすい
- アゴがないので狭い場所でもボルトを回せる
- ひと回り小さいHY-30は口開寸法が8~30mmに対し、HY-36は8-36mmとカバー範囲が広い
- ひと回り大きいHY-42にすると重さが670gと極端に重くなり扱いづらい
モンキーレンチはディレイラープロテクター修理以外にも使えるので、お持ちでない場合は、是非とも1本持っておくと便利な工具です。
まとめ:ディレイラーガードを装備して安心ライドを
今日は4つのディレイラーガードをご紹介しました。
記事を通して、ディレイラーガード(ディレイラープロテクター)の有効性について少しでも知っていただければ幸いです。
ディレイラーガードがあると、大切な自転車の転倒時にリアディレイラーを守ってくれます。
ロードバイクに乗っている方で、簡単且つカッコ良く守りたい方へのオススメは次の1品
スルーアクスル版はこちら
≫ KCNCのライトホルダー(スルーアクスル版)をワイズロードオンラインで見る
大きな羽の付いた、防御力の高いディライラーガードも人気上昇中
オイルスリックカラーも人気
≫ ゴリックスのディレイラーガード(オイルスリック)をワイズロードオンラインで見る
ディレイラーハンガーの強度アップし、変速性能をアップしつつスタイリッシュにディレイラーを守りたい方には、次の1品。
見た目はやや劣りますがり、ガッチリ守りたい方には、次の2品。
それでも、リアディレイラーが壊れちゃっても安心の自転車に特化したロードサービスがあります。
リアディレイラーの調整をしておくと、故障もしづらくスイスイ変速できます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。